太陽光発電4kwは少ない?価格や設置費用、発電量から考察

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太陽光4kwは少ない?価格や発電量から考察
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インターネットで太陽光発電について検索すると、「一般家庭では太陽光発電は4キロがおすすめ」とよく目にします。

しかし、わたしは4キロでは少ないのでは?と考えています。

今回は太陽光発電4kwを設置した場合の発電量や価格から、4キロが本当におすすめなのかを考察します。

▼わたしはこんな人です

  • 太陽光パネルメーカーの元営業マン
  • 現在は4人家族の父親(妻、子供)
  • 太陽光を「売る側」、「買う側」どちらの経験からよりリアルな情報を発信中
  • 新築マイホームを建築中
  • マイホームはオール電化になる予定
  • 電気代は限りなく0円に抑えたい
目次

一般家庭(4人家族)の消費電力量(購入電力量)

「太陽光発電が4キロで少ないかどうか」を判断するためには、家庭での消費電力量(電力会社からか買っている電気量)と、太陽光発電の発電量、売電収入を知ることが必要です。

まずは、一般家庭(4人家族と想定)した場合の、消費電力量をみていきます。

東北電力のサイトで電気使用量と電気代のシミュレーションができたので実際に算出してみました。

基本料金プランの場合、年間電気消費量は4,859kwh

東北電力基本プラン
スクロールできます
4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月合計
使用量(kwh)3793452793014043693003414416365575074,859
電気代(円)10,5899,8778,1188,83611,82810,9719,06510,43613,70220,18218,20116,967148,772
東北電力「基本プラン」

東北電力管内で4人家族の場合の年間電気消費量は4,859kwhという結果になりました。

電気代に換算すると、148,772円が1年間にかかってくる電気代となります。

購入する電気代の1kwhあたりの単価は30.6円となります。

148,772円÷4,859kwh=30.6円(1kwh)

ただし、この「基本プラン」というのはオール電化を想定していないものと考えられます。

オール電化プランの場合、年間電気消費量は8,306kwh

東北電力オール電化プラン
スクロールできます
4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月合計
使用量(kwh)6966024324314914754356018371,2041,1049988,306
電気代(円)14,84713,74810,57411,01913,23712,67711,35115,22321,363317,99930,18427,838213,860
東北電力「オール電化プラン」

オール電化の場合は、年間電気消費量は8,306kwhぐらいが予想されるようです。

これを電気代に換算すると、年間の電気代は213,860円になります。

購入する電気代の1kwhあたりの単価は25.7円となります。

213,860円÷8,306kwh=25.7円(1kwh)

太陽光発電4kwの発電量

電気消費量が試算できたので、次は太陽光発電(4kw)の年間発電量を計算します。

太陽光発電の年間発電量を簡単に計算する方法

計算方法はとても簡単です。

設置する太陽光容量(4kw)に対し、1,000を掛けるだけです。

ただし、1,000という数字は南向きに太陽光パネルを設置したときの数字になります。

東向きや西向きの場合は、南向きよりも発電量が落ちるので、注意してください。

東西の屋根に太陽光発電を載せる場合には、1,000ではなく800を掛けることをおすすめします。

▼太陽光パネル4キロの場合(南向きの場合)

  • 計算式:4kw×1,000=4,000kwh(年間発電量)

▼太陽光パネル4キロの場合(南向きに2キロ、東向きに1キロ、西向きに1キロの場合)

  • 南向き:2キロ×1,000=2,000kwh
  • 東向き:1キロ×800=800kwh
  • 西向き:1キロ×800=800kwh
  • 合計:3,600kwh(年間発電量)
父親

ちなみにこの手法は、太陽光パネルの営業マンだったときに先輩営業マンに教えてもらった計算方法です。

正確な発電量は、業者さんの発電シミレーションで確認して欲しいのですが、経験上、この計算式でそこまで大きくずれるということはないです。

太陽光発電シミュレーションの例

発電シミュレーション

太陽光発電設置後の年間消費電力(購入電気量)の変化

年間消費電力(購入電気量)と太陽光の発電量を算出できたので、太陽光発電導入後の変化をみていきます。

基本料金プランで太陽光発電4キロを設置

電気消費量(年間)4,859kwh
太陽光の発電量(年間)4,000kwh
購入電気量859kwh
※太陽光発電でつくった電気を100%自家消費できた場合を想定

消費電気量から太陽光の発電量を差し引くと、購入しなければならない電気量は「859kw」となります。

オール電化プランで太陽光発電を4キロ設置

電気消費量(年間)8,306kwh
太陽光の発電量(年間)4,000kwh
購入電気量4,306kwh
※太陽光発電でつくった電気を100%自家消費できた場合を想定

消費電気量から太陽光の発電量を差し引くと、購入しなければならない電気量は「4,306kw」となります。

太陽光発電4kwを設置した場合の経済効果

上記では、単純に購入電力量と太陽光の発電量から計算しました。

しかし、実際は太陽光パネルで発電した電気は売電することもできます。

一般家庭向けの太陽光は「余剰売電(余剰買取制度)」という方式になりますので、購入する電気量、売電する電気量からトータルでどれぐらいの経済効果があるのかを考えてみます。

売電とは?
太陽光パネルで発電した電気は電力会社に売ることができます。売るときの単価(1kwh)が決められています。2024年度の売電価格は16円(税込)/khwになります。※10kw未満の余剰売電の場合

余剰売電とは?
太陽光パネルで発電した電気をまずは自家消費します。そこで余った電気を電力会社に売ることができます。

▼経済効果のシミュレーション条件

  • 太陽光発電容量:4kw
  • 設置包囲:南向き
  • 電力会社から購入する電気単価:30.5円/kwh(基本プランの場合)、25.7円/kwh(オール電化プランの場合)
  • 電力会社への売電単価:16円/kwh(2024年度)
  • 自家消費率:約30%
  • 売電比率:約70%

自家消費率とは?
太陽光発電でつくった電気を自家消費した割合です。

売電比率とは?
太陽光発電でつくった電気を、電力会社に売電した割合です。

余剰売電⽐率について、 2022年1⽉から2022年8⽉の間に収集した平均値68.8%(中央値70.0%)であり、想定値(70.0%)とほぼ同⽔準であった。

経済産業省 資源エネルギー庁 第74回 調達価格等算定委員会配付資料「太陽光発電について」

基本料金プランで設置した場合

スクロールできます
太陽光発電設置前太陽光発電設置後計算式
電気購入量4,859kwh3,659kwh4,859kwh−(4,000kwh×30%)=3,659kwh
購入電気代148,772円111,599円3,659kwh×30.5円=111,599円
売電量0kwh2,800kwh4,000kwh−1,200kwh=2,800kwh
売電収入0円44,800円2,800kwh×16円=44,800円
電気代(年間)148,772円66,799円111,599円-44,800円=66,799円
電気代(毎月)12,397円5,566円年間電気代÷12ヶ月
経済効果(年間)81,975円148,772円-66,799円=81,975円
経済効果(毎月)6,831円年間経済効果÷12ヶ月
基本プランで太陽光発電4キロを設置した場合の経済効果

基本プランで設置した場合は、電気購入量を3,659kwhに減らすことができ、電気代を111,599円まで削減できます。

さらに年間の売電収入が44,800円になるため、トータルで81,975円の経済効果になります。(毎月換算だと6,831円)

  • 設置前の購入電気代:148,772円
  • 設置後の購入電気代:111,599円
  • 売電収入:44,800円
  • 年間の電気代:66,799円(購入電気代−売電収入)
  • 経済効果:81,975円

オール電化プランで設置した場合

スクロールできます
太陽光発電設置前太陽光発電設置後計算式
電気購入量8,306kwh7,106kwh8,306kwh−(4,000kwh×30%)=7,106kwh
購入電気代213,860円182,624円7,106kwh×25.7円=182,624円
売電量0kwh2,800kwh4,000kwh−1,200kwh=2,800kwh
売電収入0円44,800円2,800kwh×16円=44,800円
電気代(年間)213,860円137,824円182,624円-44,800円=137,824円
電気代(毎月)17,821円11,485円年間電気代÷12ヶ月
経済効果(年間)76,036円148,772円-66,799円=81,975円
経済効果(毎月)6,336円年間経済効果÷12ヶ月
オール電化プランで太陽光発電4キロを設置した場合の経済効果

オール電化プランで設置した場合は、電気購入量を7,106kwhに減らすことができ、電気代を182,624円まで削減できます。

基本プラン同様、売電収入が44,800円です。そのため、トータルで76,036円の経済効果になります。(毎月換算だと6,336円)

  • 設置前の購入電気代:213,860円
  • 設置後の購入電気代:182,624円
  • 売電収入:44,800円
  • 年間の電気代:137,824円(購入電気代−売電収入)
  • 経済効果:76,036円

あれ?基本プランよりもオール電化の方が経済効果悪くない??

父親

確かに数字だけ見るとそのように思います。しかし基本プランの場合は、ガス代がかかってくるので注意してください!

父親

上記で毎月の電気代を見て、満足できる方は4キロでもおすすめです!ちなみにわたしは、電気代を限りなく0円に近づけたいので満足できません(笑)

太陽光発電4kwの設置費用・価格

次はkwの太陽光を設置した場合の費用をみていきます。

太陽光発電の費用はkw単価で計算すると、わかりやすいのでおすすめです。

▼kw(キロワット)単価の計算方法

設置費用÷太陽光設備の容量=1kwあたりの単価

ちなみに、設置費用の中には以下の項目が含まれています。

  • 太陽光発電の材料代(太陽光パネル、パワーコンディショナ、架台、計測モニターなど)
  • 工事代(太陽光パネルの設置工事、電気工事代など)
  • 申請費用(太陽光を設置するためには、経済産業省と電力会社への申請が必要になります。その代行費)
  • 諸経費(業者さんによりますが、移動費など)

【2024年】太陽光発電のkw(キロワット)単価目安

経済産業省が発表している、2024年の太陽光発電の平均値は28.8万円と発表されています。

28.8万円の内訳は、

  • 材料費が22.7万円(約78%)
  • 工事費が7.6万円(約22%)

となっています。

2023年設置の平均値は28.8万円/kW(中央値28.8万円/kW)となり、2022年設置より1.9万円/kW(6.9%)、2021年設置より1.7 万円/kW(6.1%)増加した。平均値の内訳は、太陽光パネルが約51%、工事費が約26%を占める。

経済産業省 調達価格等算定委員会配布資料「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」

それを踏まえると太陽光発電4kwの導入費用は、1,152,000円になります。

※ローン金利等は含んでいません。

当然、初期費用を抑えることで経済効果はより大きくなります。

さきほどのオール電化プランの経済効果が76,036円(年間)でした。

導入費用を経済効果で割ると、何年で元を取れるかが算出できます。

1,152,000円÷76,036円=15.1年

この場合であれば、導入費用の回収までに約15年となります。

※太陽光パネルは10年ほどで10%ほど出力が落ちるので、実際はもう少しかかります。

それでは導入費用を25万円/kwに抑えられたらどうでしょうか?

1,000,000円÷76,036円=13.1年

導入費用は1,000,000円になり、回収までの期間が13.1年と約2年ほど短くなります。

そして、25万円/kwは実現可能な金額です。

費用を抑えるためのポイントとしては必ず相見積を取ることをおすすめします。

父親

間違えてもいきなり飛び込んできた、訪問販売会社と契約しないようにしてください。

太陽光発電4kw設置に必要な屋根の広さ

4kwの太陽光発電を設置するためには、「どれぐらいの屋根面積が必要になるか?」をみていきます。

最近では、1枚あたり400〜410wの太陽光パネルが主流です。

この容量のパネルは、1,750mm(長辺)×1,200mm(短辺)ぐらいのサイズが多いです。

4kwなので、パネルの必要枚数は10枚になります。

太陽光パネルのサイズ

屋根が形が横長の場合(切妻屋根など)

切妻屋根の太陽光パネルの設置例
  • 必要屋根面積:21㎡
  • 屋根の横幅:8.75m
  • 屋根の流れ方向:2.4m

※実際は屋根の軒先から、パネルまで30cmの間隔をあける必要があるので、上記よりもう少し屋根面積は必要になります。

屋根が形が縦長や正方形の場合(方流れ屋根など)

方流れ屋根の太陽光パネルの設置例
  • 必要屋根面積:21㎡
  • 屋根の横幅:3.5m
  • 屋根の流れ方向:6m

※実際は屋根の軒先から、パネルまで30cmの間隔をあける必要があるので、上記よりもう少し屋根面積は必要になります。

正確に何キロの太陽光パネルが設置できるかは、専門業者さんに確認してもうらうようにしてください。

見積依頼をすれば、パネルのレイアウトや発電シミュレーションも作成してもらえます。

太陽光発電を設置するなら相見積が重要

相見積もりとは、複数の業者から見積もりを提供してもらうことです。

いろいろな業者のサービスや価格を比較することができるので、自宅に適した太陽光発電を見つけやすくなります。

また、太陽光発電は数十年設置する設備のため、メンテナンス等が必須です。

相見積もりをおこなうことで、粗悪な業者を選ばなくてすむので、長い付き合いとなっても安心することができます。

相見積もりをおこなう、具体的な方法としておすすめなのが『太陽光発電の一括見積もり』です。

一括見積もりサイトは、無料で利用することができ、以下のような情報を入力するだけなので、たった1分で見積もり依頼をおこなえるので、とてもおすすめです。

  • 氏名、住所、連絡先
  • 築年数
  • 屋根の形状
  • 意見・要望(任意)

元太陽光の営業マンがおすすめする一括見積サイト『タイナビ』

特に一括見積サイトの『タイナビ」は、業界の中でも13年と歴史が長く、実績も豊富です。

また、利用者数が100万人を突破し、テレビで紹介されたこともあります。

他の一括見積サイトと比べ、成果報酬が無いのも特徴で、太陽光の設置費用が最大50%安くなる可能性もあります。

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  2. 利用者数が100万人を突破
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  4. 他の一括見積サイトと比べ、成果報酬が発生しない
  5. 太陽光の設置費用が最大50%安くなる可能性
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太陽光発電を検討している方は、一括見積もりサイトを利用して、より良いモデルやメーカーを選ぶようにしましょう。

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