年々高騰する電気代を抑えるために、多くの方が太陽光発電の導入を検討しているのではないでしょうか?
実際に太陽光発電を設置しようと思った時に、気になるのは導入費用です。
特に、4kwのシステムは一般的な家庭用サイズとして人気がありますが、果たしてどの程度の費用がかかるのでしょうか。
本記事では、太陽光パネルメーカーの元営業マンであり、現在は新築マイホームを建築中の筆者が、太陽光発電4kwの導入費用とその内訳について詳しく解説します。
▼こちらの記事をより端的に紹介している記事はこちら
▼わたしはこんな人です
- 太陽光パネルメーカーの元営業マン
- 現在は4人家族の父親(妻、子供)
- 太陽光を「売る側」、「買う側」どちらの経験からよりリアルな情報を発信中
- 新築マイホームを建築中
- マイホームはオール電化になる予定
- 電気代は限りなく0円に抑えたい
太陽光発電4kwの導入費用と金額の内訳
太陽光発電の導入を検討する際、最も重要な要素の一つがその費用です。
特に、家庭用として一般的なサイズである4kwのシステムは、多くの方が検討する選択肢となっています。
ここでは、太陽光発電4kwの導入にかかる費用の相場と、その内訳について詳細に解説します。
太陽光発電の導入費用はkw単価(キロワット単価)でみる
太陽光発電の費用はkw単価で計算すると、わかりやすいのでおすすめです。
▼kw(キロワット)単価の計算方法
設置費用÷太陽光設備の容量=1kwあたりの単価
【2024年】太陽光発電のkw単価の相場
経済産業省が発表している、2024年の太陽光発電の平均値は28.8万円と発表されています。
2023年設置の平均値は28.8万円/kW(中央値28.8万円/kW)となり、2022年設置より1.9万円/kW(6.9%)、2021年設置より1.7 万円/kW(6.1%)増加した。平均値の内訳は、太陽光パネルが約51%、工事費が約26%を占める。
経済産業省 調達価格等算定委員会配布資料「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」
これを踏まえると4kwの太陽光発電に係る金額は、1,152,000円になります。
※ローン金利等は含んでいません。
導入費用の内訳
太陽光発電の設置費用の中には以下の項目が含まれています。
- 太陽光発電の材料代(太陽光パネル、パワーコンディショナ、架台、計測モニターなど)
- 工事代(太陽光パネルの設置工事、電気工事代など)
- 申請費用(太陽光を設置するためには、経済産業省と電力会社への申請が必要になります。その代行費)
- 諸経費(業者さんによりますが、移動費など)
ちなみに経産省が発表している相場(28.8万円/kw)の内訳は、
- 材料費が22.7万円(約78%)
- 工事費が7.6万円(約22%)
となっています。
太陽光パネルは国内メーカー?海外メーカー?
太陽光発電の導入にあたり、悩むポイントの1つとして「どこのメーカーのパネルにするか?」があると思います。
太陽光パネルのメーカーと一括り言っても何社もあります。
その中でもまずは「国内のパネルメーカーにするか、外資のパネルメーカーにするか」という選択が必要になります。
各メーカーは独自の技術と品質、価格設定を持っており、その選択は導入後の性能やコストパフォーマンス、さらにはメンテナンスのしやすさに大きく影響を及ぼします。
ここでは、国内外の太陽光パネルメーカーの中から特におすすめのメーカーを紹介し、それぞれの特徴や製品の強みを解説します。
おすすめ国内パネルメーカー
長州産業
長州産業は、高品質で信頼性の高い太陽光パネルを提供することで知られています。
その製品は、厳しい品質基準をクリアしており、日本の気候に適した耐久性と効率性を持っています。
長州産業のパネルは、長期的な安定した性能を求めるユーザーにとって、優れた選択肢です。
シャープ
シャープは、太陽光発電業界におけるパイオニアの一つであり、長年にわたり高品質なパネルを市場に供給し続けています。
高い発電効率と優れた耐久性を誇る製品ラインナップを揃えています。
パナソニック
パナソニックは、住宅用太陽光発電システムで高いシェアを誇るメーカーです。
高品質なパネルと充実したアフターサービスで安心感があります。
独自のハイブリッド技術を用いた太陽光パネルなども特徴的です。
おすすめの海外パネルメーカー
Qセルズ
Qセルズは、ドイツ発の技術を基にした高品質な太陽光パネルを提供しています。
特に、高い発電効率と優れた耐久性で知られ、厳しい気象条件でも安定した性能を維持します。
コストパフォーマンスに優れており、高品質ながらも比較的手頃な価格設定が魅力です。
カナディアン・ソーラー
カナディアン・ソーラーは、世界的に認められたカナダのメーカーで、コスト効率の良い高品質パネルを提供しています。
世界累計出荷量10GWを超える実績を持ち、幅広い気候条件下での優れた性能と、長期にわたる耐久性で高い評価を受けています。
コストパフォーマンスを重視する一方で、信頼性の高い製品を求める方に適しています。
国内メーカーと海外メーカーの比較
国内メーカーの太陽光パネルは、一般的に高品質で信頼性が高く、日本の気候や住宅環境に最適化されている点が大きな強みです。
アフターサービスや保証条件も充実しており、長期的な安心を求める方には特におすすめです。
一方、海外メーカーのパネルは、コストパフォーマンスに優れており、特に初期投資を抑えたいユーザーに適しています。
近年では品質面でも大きく向上しており、高い耐久性や効率性を持つ製品が多数登場しています。
ちなみに私はQセルズかカナディアン・ソーラーを設置予定です。
これまでの経験から国内メーカーも海外メーカーも品質にはあまり差がないと思っています!
実際の設置費用の見積書を大公開
太陽光発電の導入費用は、業者によって大きく異なる場合があります。
ここでは実際に私が受け取った見積書を公開します。
これまでは主に「相場」に沿った解説でしたが、ここからは実際にわたしが太陽光を「買う立場」での話になります。
よりリアルな内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください
見積は家の建築をお願いしているハウスメーカーと、太陽光発電の専門業社から取りました。
▼見積条件
- 新築住宅
- 太陽光発電は4キロ
- 屋根は方流れ屋根
- 設置面は南向き
- 海外パネルメーカー
▼見積を取ったときの立面図
ハウスメーカーの設置した場合
マイホームの建築を依頼しているハウスメーカーからの見積書になります。
わたし自身、太陽光を載せる計画で話を進めているので、その流れで依頼した見積になります。
▼実際の見積書
- パネルメーカー:Qセルズ
- 設置容量:4kw
- 導入費用(材料・工事費込):867,100円(税別)、953,810円(税込)
- kw単価:238,453円(税込)
ハウスメーカーなので、あくまでも太陽光発電は住宅の一設備という考えのようです。
そのため、詳細な内訳は出ていませんが、kw単価は前述した相場よりも5万円ほど安いです。
それだけでも最終の金額は大きな差になってきます。
- 太陽光発電の見積書
- ハウスメーカーの見積:23.5万/kw
- 相場との差額:−5万/kw
- 4キロ換算での差額:−20万/kw
内訳の詳細は聞いていないのでわかりませんが、経産省の内訳相場(材料費(約78%)、工事費(約22%))に当てはめると以下のようになります。
- 材料費:184,000円/kw
- 工事費:51,000円/kw
ハウスメーカーは比較的割高になると言われていますが、この金額であれば良心的だと思います。
専門業者で設置した場合
次は専門業者からの見積書です。
※実際の見積書の写真を載せることはできないので、kw単価のみ記載します。
注意点
わたしは元営業マンということもあり、以前の取引会社からかなり安い金額で見積をもらっています。
そのため、実際の相場とだいぶ金額がかけ離れている可能性がございます。
- パネルメーカー:カナディアン・ソーラー
- 設置容量:4kw
- 材料費:433,000円(税別)、476,300円(税込)
- 工事費:220,000円(税別)、242,000円(税込)
- 合計:653,000(税別)、718,300円
- kw単価:179,575円(税込)
経産省発表の相場とは約11万/kw、ハウスメーカとは約5.6万/kwの差があります。
4キロ換算にすると、それぞれ44万、22.4万の差が出てきます。
ハウスメーカーと専門業者の見積差額まとめ
- 経産省発表の相場:28.8万/kw
- ハウスメーカーの見積:23.5万/kw
- 専門業者からの見積:17.9万/kw
- 経産省発表の相場との差額:−11万/kw
- ハウスメーカーとの差額:−5.6万/kw
- 4キロ換算での差額(経産省):−44万
- 4キロ換算での差額(ハウスメーカー):−22.4万
ハウスメーカーから提示されたパネルメーカーは「Qセルズ」、専門業者から提示されたパネルメーカーは「カナディアン・ソーラー」でした。
専門業者の方に聞いたら、Qセルズもカナディアンソーラーとほぼ一緒の金額ということなので、専門業者のパネルをQセルズにしても金額は大きく変わらないようです。
22万の差はとても大きいですよね!
設備投資を回収できる年数も大きく変わってきます。
導入費用を抑えるコツの紹介!上手な見積の取り方
前述したように、太陽光発電を設置する業者によって金額が大きく異なる場合があります。
ここでは、少しでも初期費用を抑えるために上手な見積の取り方や、必ず業者に確認すべき項目を紹介します。
必ず複数者から相見積を取ること
費用を抑えるためには、複数の業者から見積もりを取ることが最も重要です。
一社だけの見積もりでは、適正価格が判断できません。
少なくとも3社から見積もりを取りましょう。
また、その3社も得意分野が異なる業者から見積を取れれば理想です。
- リフォーム会社:家全般に対して詳しい
- 屋根工事会社:屋根について特に特に詳しい
- 電気工事会社:電気について特に詳しい
相見積を取ることで、同じ品質の太陽光発電をより低いコストで導入できる可能性があります。
また、見積を取る過程で、各業者の対応の速さや丁寧さ、アフターサービスの質なども比較でき、価格だけでなくサービス面でも自分に合った業者を選ぶことができます。
見積書の内訳を確認すること
見積もりを取ったら、必ず内訳を確認しましょう。
特に確認して欲しい項目としては、材料費と工事費の内訳です。
材料費は太陽光パネルの価格や、パワーコンディショナの価格、その部材の価格だけでなく、項目漏れがないかも確認もしましょう。
工事費は内訳は「パネル設置工事」、「電気配線工事」、「経産省や電力会社への申請費」の3つに分けられますので、そちらの金額も確認しましょう。
太陽光発電を設置する場合のおすすめの業者は?
太陽光発電を販売している業者には、さまざまなタイプの業者が存在します。
業者によって得意分野が異なります。
ここでは、どのような業者が選択肢となり得るのか、そしてどの業者が最もおすすめできるのかについて解説します。
そもそもどんな業者がいる?
太陽光発電の設置業者には、主に以下のような種類があります。
- ハウスメーカー:新築の建築と太陽光発電の設置を一貫して依頼することができる。
- リフォーム会社:既存の住宅の構造や状況を把握した上で施工できる。
- 屋根工事会社:屋根の施工に精通しているため、確実な施工が期待できる。雨漏りなどの知識や経験が豊富。
- 電気工事会社:電気設備の施工を専門に行い、設置後のメンテナンスも得意。
リフォームや、屋根工事をメインとしている会社は営業手法として訪問販売を行っている会社もあります。
訪問販売は価格が高かったり、サービスが悪いなどの悪質な業者も存在するため、注意が必要です。
リフォーム会社や、屋根工事会社でも訪問販売を行っていない会社は比較的安心できると思います。
おすすめは太陽光発電の実績がある屋根工事会社か電気工事会社
太陽光発電の工事では、屋根への設置と電気工事がメインとなります。
そのため、太陽光発電の設置実績が豊富な屋根工事会社か電気工事会社をおすすめします。
ただし、前述した通り訪問販売を導入している屋根工事会社はおすすめしません。
また、電気工事会社でも会社によっては得意分野が異なります。
太陽光発電が得意な会社、工場などの高圧案件が得意な会社、住宅の屋内配線が得意な会社などです。
いずれの場合も、実績や評判、提案内容などをしっかりと確認した上で、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
新築の場合はハウスメーカーもおすすめ
新築住宅を建てる際には、ハウスメーカーを通じて太陽光発電システムを導入することも一つの良い選択肢です。
ハウスメーカーは住宅の設計段階から太陽光発電システムの導入を考慮に入れることができるため、住宅とシステムの一体的な最適化が可能となります。
また、一貫して同じ業者が施工を行うことで、アフターサービスの面での利点も期待できます。
わたしは太陽光発電への知識があるということもあり、太陽光の実績が豊富な電気工事会社にお願いすることにしました!
太陽光発電を設置するなら相見積が重要
相見積もりとは、複数の業者から見積もりを提供してもらうことです。
いろいろな業者のサービスや価格を比較することができるので、自宅に適した太陽光発電を見つけやすくなります。
また、太陽光発電は数十年設置する設備のため、メンテナンス等が必須です。
相見積もりをおこなうことで、粗悪な業者を選ばなくてすむので、長い付き合いとなっても安心することができます。
相見積もりをおこなう、具体的な方法としておすすめなのが『太陽光発電の一括見積もり』です。
一括見積もりサイトは、無料で利用することができ、以下のような情報を入力するだけなので、たった1分で見積もり依頼をおこなえるので、とてもおすすめです。
- 氏名、住所、連絡先
- 築年数
- 屋根の形状
- 意見・要望(任意)
元太陽光の営業マンがおすすめする一括見積サイト『タイナビ』
特に一括見積サイトの『タイナビ」は、業界の中でも13年と歴史が長く、実績も豊富です。
また、利用者数が100万人を突破し、テレビで紹介されたこともあります。
他の一括見積サイトと比べ、成果報酬が無いのも特徴で、太陽光の設置費用が最大50%安くなる可能性もあります。
タイナビは成果報酬がないから、圧倒的に安い!
太陽光発電導入ナビゲーション『タイナビ』
太陽光発電を検討している方は、一括見積もりサイトを利用して、より良いモデルやメーカーを選ぶようにしましょう。