年々高騰する電気代を抑えるために、太陽光発電の設置を検討されている方は多いのではないでしょうか。
その際、屋根の傾斜が緩い自宅の方は「ウチの屋根では勾配が足りないのでは?」と不安に感じる方も多いと思います。
そこで今回は、1寸勾配(約3度)の屋根に太陽光が設置可能か、発電量はどうなるか、設置する際の注意点などを解説します。
▼わたしはこんな人です
- 太陽光パネルメーカーの元営業マン
- 現在は4人家族の父親(妻、子供)
- 新築マイホームを建築中
- マイホームはオール電化になる予定
- 電気代は限りなく0円に抑えたい
1寸勾配の屋根でも太陽光の設置は可能
先に結論をお伝えすると、1寸勾配でも太陽光発電を設置することは可能です。
また、勾配が緩くても太陽光パネルや、パワーコンディショナなどのメーカー保証の対象にもなります。
※メーカーによっては保証対象外になる可能性もあるため、太陽光の設置業者に必ず確認してください。
実際、筆者のマイホームも屋根勾配が1寸ですが、太陽光発電を設置する予定です!
▼筆者のマイホームの図面
1寸勾配の屋根に太陽光を設置するデメリット
勾配が緩い屋根でも太陽光発電の設置は可能ですが、デメリットもあります。
ここでは、そのデメリットを紹介します。
- 発電効率が下がり、発電量が減少する可能性がある
- 冬場はなだれが落ちづらく、発電量が減少する
発電効率が下がり、発電量が減少する可能性がある
一般的に、太陽光パネルは太陽光を効率的に受けられるように、30度程度の勾配に設置するのが理想とされています。
勾配が緩くなるほど、発電量は減少する傾向があります。
具体的な発電量と勾配の関係は以下の通りです。
- 15度: 約80%
- 30度: 約100%
- 45度: 約95%
1年を通じて最も日射量が大きくなる条件は、真南の方位で約30度の傾斜角度のときと言えます。
太陽光発電協会 設置角度による発電量への影響
このように、勾配が緩くなると発電効率が低下します。
しかし、日射量や設置場所、パネル性能などの条件によっても発電量は左右されるため、一概に断言することはできません。
また、1寸勾配などの緩い屋根形状は片流れ屋根に多く採用されます。
片流れ屋根は勾配が緩いかわりに、切妻屋根や寄棟屋根よりも太陽光パネルの枚数を多く設置できます。
そのため、30度よりも発電効率は劣りますが、その分より多くの容量を設置することが可能です。
▼片流れ屋根
冬場は雪が落ちづらく、発電量が減少する
太陽光パネルは太陽の光を吸収して発電します。
太陽光パネルが雪などに覆われていると、発電はしません。
雪が積もったとしても、雪が落ちれば太陽光は発電します。
しかし、勾配が緩いと急勾配の屋根よりも、雪が落ちづらいです。
そのため、雪が降る地域では、急勾配の屋根よりも発電量が減少する可能性があります。
1寸勾配屋根での太陽光発電、発電量はどれくらい?
1寸勾配の屋根に太陽光パネルを設置した場合、30度勾配の屋根に設置した場合と比べて、発電量は約20%減少します。
例えば、30度勾配の屋根で1kWの発電システムを設置した場合、年間約1,200kWhの発電量を得ることができます。
一方、1寸勾配の屋根に設置した場合、年間約960kWhの発電量となります。
30度勾配に比べて、1寸屋根の場合は80%程度の発電量になります。
発電量は屋根勾配だけでなく、設置面積や日射量、パネル性能も関係する
太陽光パネルの発電量は、設置面積や日射量、パネル性能によっても左右されます。
設置面積が大きければ大きいほど、日射量が多い地域であればあるほど、発電量も増加します。
また、高効率のパネルを使用すれば、より多くの発電量を得ることができます。
【太陽光発電は1寸勾配の屋根でも置可能!発電量や注意点も解説】まとめ
太陽光発電は1寸勾配の屋根でも設置できますが、発電効率や設置条件など考慮すべき点もあります。
以下に1寸勾配の屋根で太陽光発電を導入する際の要点をまとめました。
- 1寸勾配の屋根でも太陽光発電は設置可能。
- 勾配が緩い屋根は発電量が減少する可能性がある。
- 勾配が緩いと、冬場に雪が落ちづらくなり発電量が減少する。
太陽光発電を設置するなら相見積が重要
相見積もりとは、複数の業者から見積もりを提供してもらうことです。
いろいろな業者のサービスや価格を比較することができるので、自宅に適した太陽光発電を見つけやすくなります。
また、太陽光発電は数十年設置する設備のため、メンテナンス等が必須です。
相見積もりをおこなうことで、粗悪な業者を選ばなくてすむので、長い付き合いとなっても安心することができます。
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- 築年数
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